2024-04-13

入れ替えられないもの

「心を入れ替える」という言葉があります。
そう簡単に入れ替えられるものではありませんが、心は形のないものですから本人が本当に本気で「生き直そう」とか「自分を変えよう」と一念発起すれば変わり得るものです。
形がありませんから変わる時は一瞬で変わり得ます。
言葉を作った先人達は我々とは見ている世界も違うし感覚も全く違うので彼らの言葉は「本当のこと」を示しています。入れ替え得るものだし、かつてそんな経験をしたり本当に別人に変わった人も実際には居るのでしょう。
だから言葉が存在します。
しかし「体を入れ替える」という言葉はありません。
いや、SF映画ではあり得るかも知れませんが、映画だから成立する言葉ですよね。
SF映画ぐらいしか成立しないのは何故か?

不可能だからです。

体は形のある物体ですから、そんなものは入れ替えられません。
「自分を変えよう」「やり直そう」と思っても、形のあるものが変わるには根拠が必要で、しかもその根拠を積み上げて行かないと目に見える変化には到達しません。
体を入れ替えるには根拠と時間が必要なのです。
だから「入れ替える」という瞬間的な言葉は生まれなかったのです。言葉だけあっても意味はないですからね。

そもそも、入れ替えるもなにも体は最初から完成しています。その人の生き方によって様々な“クセ”や使われ方によって現時点の状況になっているだけで、体は最初から免疫を持っているし、勝手に体温は保たれるし、自動で眠くなるし腹も減る。その機能は完成されたものです。
それなのに「入れ替える」なんて言い方は、それは健康面からの要請ではなく、もう美容的な要求ぐらいでしょうか。そんな理由で入れ替えたいと思っているならそれこそ心の方を入れ替えないといけないでしょう。

体は入れ替えが不可能なものです。だから大切なんです。
我々はこの体を使って生きていくしかないのです。「しまった」と思っても心の様に一気に入れ替え得る可能性はないのです。今日の体の使い方が遠い未来の体に反映されます。その時に苦労するのも楽をするのも自分しか居ません。誰も共有できないし誰も変わってはくれません。
この肉体しか我々がこの世を生きる術はないのです。
この世は物質の世界であり、その物質を持ったり運んだりできるのは同じく物体である体だけです。心で念じても物は動きません。物体ですから気に入らないからと言っても簡単に変えられません。
だからとにかく体を大切にして生きることが重要なんです。

では「体を大切にする」と言ってもそれは健康診断を受けまくる事でもないでしょうし、薬を飲みまくる事でもないでしょう。感染症を怖がって家から出ない事でもないでしょう。
体は、心がどう生きたいかを体現するものです。心が思った事を実現できるのは自分の体だけです。
だから「体を大切にする」とは、変な体の使い方にならない様に心を整える事から始まるんだろうと思います。

あれ?また話が心の方向になって来たぞ。
今回は体の大切さを言いたいブログだったはずだから心の話はまた別の機会に。
しかしブログ更新が遅いのでいつになるやら。
私も心を入れ替えて、せっせとブログを書かないといけませんね。

体から出てきた言葉を書いて行こうと思います。 読んでくださってありがとう。

奥中伸
奥中伸
平成15年5月より奈良県大和郡山にて開業。奥中式腹部調律整体を中心にして体から余計な力を排除し、骨格を正して重力と親和させます。生きていくのに本当に必要なものは自分の中から湧き上がる。お問い合わせはお問い合わせフォームよりお願いいたします。
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