入浴剤との出会い

今年も早いものでもう12月ですね。毎年同じ事を言っていますがしかし今年は本当に濃かった。
それもそのはず、今年は私にとって大きなトピックが3つありました。
一つはこのHPが出来た事。
もう一つは神戸ナカムラクリニックでの施術がスタートした事。
そして、とある入浴剤との出会いがあった事です。
今回はこの入浴剤のお話を。これは今年中に絶対に語っておきたい代物だからです。

今年8月でした。お客様から整体のご依頼で、事情があって出張整体になったのですが、そこでお土産に頂いたのがこの手作り入浴剤です。
私の仕事ではお客様の健康意識が高く、手作りの色々なものを頂く機会が多いです。
入浴剤も間々あります。今回もそんな感じだろうと思いつつも、しかし頂いた瞬間から何か雰囲気の違う、他とは違う何かがあった。
密封パックなのですがほのかに良い香りが滲み出ていて、その香りの奥深さに吸い込まれるような包まれる様な、とても広大な感覚がありました。

早速入浴。封を開けた瞬間の良い香り。それだけで嬉しいのですが、少し後から足先のピリピリ感がとても気持ち良く、しかしその電気信号は「本当に温まるとはこういう事か」という入浴の真の世界を見せてくれました。温度で温まるのではないのです。エネルギー（想い、気持ち、性質、性分）で温まるのです。
これは何だ、遠くの方で気持ち良いぞ、いやいや内臓方向へも何かエネルギーが来るぞ、何だこれは、何だこの気持ちよさは、何だこの満足感は、これはちょっと凄い入浴剤かもしれない、これは自分の立ててきた入浴療法に絶対に影響を与えるという確信がすぐにありました。
入浴とは、自分の体を丸ごと湯船に浸けて、その成分（性分）を自分に取り込んでいる行為だとよく分かりました。
最初にお風呂を出た後の温まり方とその満足感は今でもよく覚えています。

この入浴剤を作っている方は一般の主婦の方です。ご家族のお体と心のために作られたものです。
ただただ、家族のために作られて来たものです。
自分なりに十数年研究されて来たそうです。
売るつもりもないし、誰かに評価されたい訳でもない。
すぐに私はこの入浴剤の凄さを御本人に報告し、この仕事をしている以上これは無視はできないとお伝えしました。
こうなると皆さんはこの後この入浴剤がうちで大々的に販売されて行くのだろうと思われるかも知れませんが、半分正解で半分ハズレです。
この入浴剤のお話は絶対に語りたいのと同時に、広くネット等で宣伝する性質のものではない両極のエネルギーを持ちます。
作っている方のお気持ちが、家族の為に自分が出来る事をやろうとする真摯さ、純粋さ、奉仕性しかないのです。
これは今の消費消耗社会と真逆で、日々の日常で出来る事を重要視するという我々が生きていく原点の力であり、納得がないとできない事です。
この原点は、こちらも真摯に直向きに扱わないと壊れてれしまいそうで、だから私も直接お会いできる人にだけ少量を繋げていければと決めました。

何度かこの入浴剤を使っていて、ふと「これは邪気も払われる感覚がある」と体感しました。本当にそんな感じがしたのです。しかし今「払われる」と書きましたが、入浴するうちにそれも間違いだと分かりました。この入浴剤は邪気すらも「あら邪気さん、お辛かったのね、一緒に温まってあなたも誰かを温めるエネルギーに変わってね」と、受け入れ、抱擁し、包み込むのです。悪いものだからと跳ね除けない強さ（優しさ）があるのです。
家族のためだけに作られた入浴剤です。家族とは、良いことも悪いことも全てひっくるめて家族ですからね。
最初から最後まで一緒にいる事が前提なのです。邪気だからどっか行けとか、自分には良いものだけ欲しいとか、そういう立ち位置に居ないのです。

この入浴剤を使ってから私の整体施術が一段変わりました。「導氣」という氣を扱った施術をするのですが、圧倒的に私の手が温かくなりました。コリの解れ方が違います。すーっと溶ける様に、怒っていた人の怒りが消える様に体を流れて行きます。悪いものを悪いと捉えない温かさを得た様に思います。
悪かった事がむしろ、その部位を癒して行きます。
来年、レクチャーを受けて自分でもこの入浴剤作りを始めます。
私が作る入浴剤が完成するのは、8年後です。
これでまた、死ねない用事が増えました。

この出会いには感謝しかありません。
そこにしか無いもの、その人にしか作れないものに出会えた喜びがあります。
人は「良いもの」に出会いたいのではないのです。その純粋な個性（気持ち、性分）に出会いたいのです。それは自分自身の在り方を思い出せるので。
そんな出会いのあった2023年もあともう少し。
ハードな12月を迎えていますが、お風呂で温まって乗り切って行こうと思います。