2024-01-04

新年のご挨拶

新年のご挨拶にあたり、元旦より能登半島地震や航空機事故などがありまして、被災された方々や被害にあわれた方々に謹んでお見舞い申し上げます。また、復旧復興作業に取り組んでおられる状況の安全と、一日も早い復旧が叶います様、微力ですがご祈念申し上げます。

私は仏教徒ですので、日本国土が平に寂光に帰する事をご祈念します。
これは毎日の勤めですが、1月1日というのは一年の始めであり、一ヶ月の始めであり、一日の始めです。これは一年で1日しかない日です。ここで年間の計を立てる事はそれそのものが尊い事であり、事の始めを持て成す人は尊いと教えられています。
みなさんは今年の1日には何か計画や見通しを立てられましたでしょうか。

中国の管子という書物に
一年の計は穀を樹うるに如くはなく
十年の計は木を樹うるに如くはなく
終身の計は人を樹うるに如くはなし
とあり、
一年の計画を立てるのなら穀物を植える事だ、十年の計画を立てるのなら木を植えれば良い、百年(終身)の計画を立てるのなら人を育てなさい。という意味で、この管子は上杉鷹山や山田方谷がよく学んだそうです。

今の日本で百年後がどうなっているか、分かる人など居ないでしょう。十年後でも全く分かりません。来年のお正月がどうなっているかも分かりません。それぐらい不安定で地に足の付いていない社会、価値観で生きているのではないでしょうか。
逆に、十年後、百年後の事でも、これは見通せると言い切れるものとは何でしょうか?
答えは人それぞれでしょうが、私たちは十年後百年後でもこれは大切だという事を重視して生きていく必要があるんだと思います。
どんどん変わる世の中にあって、十年後百年後でも変わらないもの、今からでも予測のつくもの、今からでも因果の筋道が見えるものを大切にして生きていかねばならないと思っています。

終身の計は人を樹うる。
まずは改めて自分を育てる事に立ち帰る一年にしたいと思っています。
昨年、実は整体施術的に大きな飛躍というか、確立というか、手の使い方がかなり変わりました。
今年はそれをさらに「納め切る」年にする様に努めます。
あと、今年は木を何本か植えます。
木は人間の寿命より長く生きるので自分が植えた木よりも自分が先に死にますが、これって凄く素敵な事だなと改めて思います。
人は、自分が植えた木が「どんな大きな木になるのかな」と想像して死ぬしかないと常々思っています。
或いは蒔いた種がどんな花を咲かすか見れずに死ぬ以上の楽しみはない様に思います。
全てを知ろうとしない、理解しようとしない、見ようとしない、でもきっと大きな木になり、良い花が咲くのは分かっている。そんな事しか、我々がやるべき事って本来はないのではないでしょうか。
花や木はきっと百年後でもその時生きている皆さんに必要なのは、分かっていますから。
だから我々は、百年後の日本で木を植える人や種を蒔く人を育てれば良いんじゃないかなと正月から思ったりしています。

今年は1月5日より仕事始めです。
毎月の第二第四水曜日はナカムラクリニック施術です。
本年もよろしくお願い申し上げます。

体から出てきた言葉を書いて行こうと思います。 読んでくださってありがとう。

奥中伸
奥中伸
平成15年5月より奈良県大和郡山にて開業。奥中式腹部調律整体を中心にして体から余計な力を排除し、骨格を正して重力と親和させます。生きていくのに本当に必要なものは自分の中から湧き上がる。お問い合わせはお問い合わせフォームよりお願いいたします。
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