ゆく年
毎年言っていますが一年は本当にあっという間ですね。
特に今年はこのHPを作ったり、神戸のナカムラクリニックの施術が始まったりと後半がとくに慌ただしかったです。9月からはほぼ休みが無く、10月から年末までは本当に三ヶ月で休みが二日で回して来ました。
我ながらよく走り切ったなあと思います。
来年は神戸に行く前の日の夕方と、神戸の翌日の午前中の仕事は休ませて貰おうと思っています。
今年はそんな事もあり、あちこちで「攻めた年でしたね」と言われる事が多かったですが、実は私の今年のテーマは「待ち」でした。待った結果がHP作りでしたし、クリニック施術のスタートだったりします。
この「待つ力」は時と場合が合致すると凄い力を発揮するもので、まさに今年は待つ力によって事を進めてきた一年です。これはとても良かったと振り返っています。
待つ力は、植物の力です。彼らは自分で動けませんが、根を張って強風にも耐え地盤まで強くして一生を全うします。
コロナ禍が経過し、最近の社会は更に過剰に動き(評価と結果)を求めている様に感じます。物事は陰陽ですので大きな枠がその様に動こうとしているなら自分は少し立ち止まるだけで大きなコントラストになり、余計に周囲がよく見えます。自分を静かな環境に置き、原点に立ち返って待つことを重視しようとした結果がこのHPであり、神戸の仕事に繋がります。それは植物の「根」とは何かというシンプルな問いに対する答えである、自分の仕事や役割の見直しであり、親や家族と仲良くする事であり、今のお客様や関係する人を大切にする、という至極当たり前の事への帰結です。
待つという行為は、単にじっとしているのではなく、いまの自分の周囲にあるものを大切にする、という事でしょう。それこそが「根」です。根を張らないと何事にも耐えられない。
言われてみればどれも当たり前に大切な事ですが、この社会、特にネットなんかに接続しているとそれを忘れさせようとする力が大いに働いています。(私は「TVは捨てろ」と言って来たのでここではもうカウントにすら入りません)
要するに人々に根を張らせたくないのです。根を張った人は強いですからね。
思うがままに発言し、好きなように反応し、目新しい楽しみを求め、飽きたらまた次の話題を漁る。
これでは根は張れませんが、根を張ると動けなくなるのでそれが嫌でまた余計に動こうとします。そして根を張れずに、いつしか何故自分が大地から水を吸い上げられないのかと嘆くのです。
そういう人間を沢山作りたい人が、どこかに居ます。
もちろん本当に動かねばならない時もありますが、それは動いた先でしっかり根を張る事を前提に動くべきで、どこまで行っても根の強さが問われます。
私は今年は何も動いていません。根を強くしただけです。これでさらに動けなくなりました(苦笑)
それが私の望みです。どこにも行きたいとは思いません。ずっと奈良のお店と家に居て、いつ来てもらっても私はそこに居ます。あとは月に2回神戸に行くだけです。移動はそれで十分です。
ずっとそこに居るのだから、その周囲を大切にする。今の自分の周囲を大切にする。ただそれだけです。
結果として、今年は本当に多くの人との新しいご縁がありました。
自分が根を張ろうとするとこんな出会いがあるんだなと勉強になりました。
それはまるで木に鳥が休憩しに来るかの様に。
私はまだまだ未熟で親に比べれば根も弱いですが、いつか大きな木になって、鳥が休憩するのにちょうど良い枝を出して支えられたら良いなあと思います。
大晦日、こんなブログが書ける事を幸福だと噛み締めつつ、皆様に今年一年のお礼を申し上げます。
10月からスタートしたブログですが、読みに来て下さって本当にありがとうございました。
来年もよろしくお願い申し上げます。
良いお年をお迎えください。
奥中 伸
体から出てきた言葉を書いて行こうと思います。 読んでくださってありがとう。
- 平成15年5月より奈良県大和郡山にて開業。奥中式腹部調律整体を中心にして体から余計な力を排除し、骨格を正して重力と親和させます。生きていくのに本当に必要なものは自分の中から湧き上がる。お問い合わせはお問い合わせフォームよりお願いいたします。